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住宅火災対策

住宅用防災警報器

火災の発生を知らせる

※住宅用防災警報器の
合格表示について

日本消防検定協会では、この技術上の規格に適合しているかどうか、住宅用防災警報器の試験・検査を行っています。

火災により発生する煙又は熱をいち早く感知し、音や音声により警報を発して火災の発生を知らせてくれる機器です。
近年、住宅火災による死者が急増したことから、住宅には、この住宅用防災警報器の設置が義務づけられています。
住宅用防災警報器には、国の定める技術上の規格があり、その規格に適合する製品には合格の表示がされています。
平成26年4月1日以降から、下記の適合表示が付された製品が検定制度による適合品として販売、設置されています。
なお、既にNSマークが表示されている住宅用防災警報器については、検定品と同等の性能を有するとして平成31年3月31日までその販売が認められています。

●Q.なぜ義務化になったの?

近年、住宅火災死者数が急増しているからです。 ※2005年に1,220名となり統計を取り始めてから過去最高となりました。
なお、その多くは逃げ遅れによるもので、なかでも高齢者が半数以上をしめています。今後、高齢化社会が進むにつれ犠牲者がさらに増加するおそれがあります。これを抑制するために義務化となりました。

【参考】
アメリカでは、1970年代に義務化されており、現在は約95%の普及率となっています。
また、義務化前と比較して死者数が半減したという実績があります。日本においては、警報器の設置で1/3まで死者数を抑制することを想定しています。

●Q.どこに設置するのですか?

住宅用防災警報器の設置場所をチェックしましょう。
※市町村条例により、これ以外の場所にも設置が必要となる場合があります。
お住まいを管轄される消防署等で確認することができます。

①まずは寝室をチェック
寝室として使用する部屋の天井又は壁に設置します。寝室とは普段就寝している部屋のことで、主寝室のほか、子供部屋なども含まれます。ただし、来客が時々就寝するような客間などは除きます。
②次に階段をチェック
寝室のある階から避難する階段の踊り場の天井又は壁に設置します。 (ただし、避難階 [1階など容易に避難できる階 ] は除きます。)
③3階建て以上はさらにチェック
住宅用防災警報器を設置しない階で就寝に使用しない居室が 2階以上連続する場合、住宅用防災警報器を取り付けた階から 2階離れた居室のある階の階段に設置します。
④住宅用防災警報器を設置しなくてもよい階のある方は、最後のチェック
今までのチェックで住宅用防災警報器を設置する必要が無かった階で、7m²(四畳半)以上の居室が5以上ある階には、廊下に住宅用防災警報器の設置が必要です。

●Q.どこで購入できるのですか?

住宅用防災警報器販売店一覧
(一社)日本火災報知機工業会のウェブサイトにジャンプします。

ガス警報器工業会
ガス警報器工業会のウェブサイトにジャンプします。

その他お近くのホームセンターや電器店などで購入できます。
なお、価格は、メーカーや種類、機能等により異なります。

●Q.どんな種類があるのですか?

代表的な住宅用防災警報器を紹介します。

<光電式住宅用防災警報器(煙式)>
寝室・階段室・台所など
火災の初期から発生する煙が住宅用防災警報器に入ると音や音声で火災の発生を知らせます。
※消防法令で寝室や階段室に設置が義務付けられているのは煙を感知する(煙式)住宅用防災警報器です。

<定温式住宅用防災警報器(熱式)>
台所・車庫など
火災で発生する熱により住宅用防災警報器の周辺温度が一定の温度に達すると音や音声で火災の発生を知らせます。
※台所や車庫などで、大量の煙や湯気が対流する場所等に適しています。
ガス漏れ警報複合器 住宅用防災警報器にガス漏れを検知して警報を鳴動させるガス漏れ警報器を組み込んだ複合タイプの警報器です。
また、完全燃焼の警報を鳴動する機能を持つものもあります。
ガス漏れ検知機能部もしくは不完全燃焼検知機能部は、(一財)日本ガス機器検査協会又は(一財)高圧ガス保安協会による認証を受けたものが組み込まれています。

電源方式

  • 外部電源方式

    警報器の電源が、電池以外から供給される方式を外部電源方式といいます。
    外部電源方式の中には
    ・ 電源を居室のコンセントから直接供給する方式
    ・ 分電盤の開閉器から直接供給する方式
    ・ 付属装置の電源から供給する方式
    ・ 他の住宅用防災警報器から供給する方式
    などがあります。

  • 電池方式

    警報器の電源に電池を用いる方式を電池方式といいます。
    取り付けられた警報器から電池がなくなりかけた旨の警報(音又は光)が発せられた場合には、電池を交換してください。
    電池切れの警報を音により発するものには、「ピッ」 という単音を約1分前後の間隔で繰り返し鳴動する音が推奨されています。

  • 自動試験機能

    警報器が正常に動作していることを、自動的に試験する機能です。警報器の機能に故障が生じたときは、何も操作を行わなくても、音又は表示によってお知らせします。故障警報が出た場合には新しい警報器と交換してください。
    自動試験の異常の警報を音による発するものには、「ピッ、ピッ、ピッ」 という音を約1分前後の間隔で繰り返し鳴動する音が推奨されています。

「単独型」と「連動型」

  • 単独型

    火災を感知した住宅用防災警報器だけが警報を発します。

  • 連動型(配線によるもの)

    火災を感知した住宅用防災警報器だけでなく、連動設定を行っている全ての住宅用防災警報器が火災信号を受け警報を発します。

  • 連動型(無線式のもの)

●Q.点検などは必要ですか?

住宅用防災警報器が適切に機能するためには維持管理が重要です。
「万が一」というときに住宅用防災警報器がきちんと作動するよう、日頃から作動確認とお手入れをしておきましょう。

  • 交換

    住宅用防災警報器の前面の見易い位置に、「自動試験機能付」または「交換期限」の表示があります。
    自動試験機能による故障警報が鳴動した場合または交換期限が経過した場合には、住宅用防災警報器を交換して下さい。
    なお、交換の目安は10年です。

  • 自動試験機能付表示

    警報器が正常に動作していることを、自動的に試験する機能です。警報器の機能に故障が生じたときは、何も操作を行わなくても、音又は表示によってお知らせします。

  • 交換期限表示

    交換期限は、電子部品の信頼性、防虫網やセンサー部の汚れ等の予測から計算し、有効に作動できる最小期限を記載したものです。
    自動試験機能付の住宅用防災警報器には、この交換期限表示を省略することができます。
    また、ガス漏れ警報複合器のものには、交換期限の替わりに「有効期限」が記載されています。

エアゾール式簡易消火具

火災の初期消火をする

エアゾール式簡易消火具は、消火薬剤を液化ガス又は圧縮ガスの圧力により噴霧状等に放射して消火するものです。家庭内で発生する天ぷら鍋の油の過熱による発火、石油ストーブの注油中の引火による火災、火の不始末によるくずかごの火災など、比較的初期段階の火災に有効な消火具です。

●Q.「エアゾール式簡易消火具」と「消火器」はどこが違うの?

エアゾール式簡易消火具は、住宅用消火器とは同等能力はありませんが、ご家庭内における石油ストーブ、天ぷら油等の火災に対する初期消火の有効性及び消火剤等に対する人体への安全性などについて、消火器とは別に技術上の規格が定められています。
当協会では、依頼を受けたエアゾール式簡易消火具に対して、品質評価を行っています。

●Q.エアゾール式簡易消火具の構造や仕組みはどうなっているのですか?

当協会の受託評価に適合したものは、ご家庭で使われているヘアスプレー等のエアゾール製品と殆ど同じ構造です。
片手で操作でき、消火剤と噴射のための加圧ガスが入っています。消火剤は再充填はできず、使い切りタイプです。

●Q.選ぶときのポイントは何ですか?

使用目的にあった「適応火災の絵表示」を確認してください。
※ 「×」は、その火災に対応していないことを示しています。

●Q.使用や保管などの注意はありますか?

ご使用にあたっては、火炎に余り近づきすぎず2~3m離れたところから消火を開始すると安全かつ有効に消火できます。
使用時には、再発火を防ぐため全量を放射することが必要です。
一度使用した消火具は消火剤が足りなくなったり、加圧ガスが自然に抜けてしまう可能性もありますので、再使用しないで下さい。
保管にあたっては、直射日光、湿気等を避けて、概ね0℃~40℃の温度範囲内に保管して下さい。
使用済みや使用期限(容器に表示されています)が過ぎたものは表示にしたがって中身を抜くなどの適切な処理をし、自治体の指示等にしたがって廃棄することが必要です。

注意事項

エアゾール式簡易消火具は、家庭内で時折発生する天ぷら油、石油ストーブなどの火災の極く初期段階に対して一定の消火効果があるものですが、消火器の代替品ではなく、補助的な役割を果たすものとして、その効果が期待されるものです。

どうすればいいの?わが家の消火器具

  • エアゾール式簡易消火具については、平成29年4月1日以降は、次の表示がないものの販売等はできません。
    なお、同年3月31日以前に販売されたエアゾール式簡易消火具には、この表示のないものがあります。
    エアゾール式簡易消火具を購入する際には、日本消防検定協会が受託評価を行い合格したものであることを証する次の表示のあるものを選びましょう。
  • 表示の様式 消防機器の種別
    製造者等が自主的に規格に適合していることを証明する自主表示の表示
    日本消防検定協会が受託評価を行い合格したものであることを証する表示
  • 購入・使用方法編

    消火器具の重要性、安心な購入先と、的確な使用方法について分かりやすく説明します。

  • 保管・処分方法編

    安全な保管場所、点検方法、詳しい処分方法についてご紹介します。

住宅防火関係 住宅用防災警報器を設置しましょう! 消防庁予防課

住宅用消火器

火災の初期消火をする

消火器は、初期火災において、消火する人が安全にかつ確実に消火することができるものであり、消火の3つの作用のうち窒息消火及び冷却消火の原理を応用したものです。
消火器は、一般住宅等に設置される「住宅用消火器」と、消防法令等により設置義務のある場所に設置される「業務用消火器」があります。

●Q.「住宅用消火器」と「業務用消火器」はどこが違うの?

【住宅用(家庭用)消火器】
・天ぷら油火災やストーブ火災に対応
・コンパクトで女性や高齢者でも操作しやすい
・本体容器の色の規制がない(カラフルなものやおしゃれなデザインが多い)
・耐用年数は5年程度
・薬剤の詰め替えはできない

【業務用消火器】
・家庭用消火器より消火能力や使用範囲が優れている
・6ヶ月毎の法定点検が必要(防火対象物に設置した場合)
・点検は有資格者が行う(一定期間は自主点検が可能)
・本体容器の色に規制がある(25%以上が赤色)
・耐用年数は8~10年
・薬剤の詰め替えが可能

●Q.消火器の構造や仕組みはどうなっているの?

一般的な消火器として、加圧方式による消火器があります。
その中でも、加圧式消火器と蓄圧式消火器に分類されます。
住宅用消火器はこのうち蓄圧式のものになります。

●Q.選ぶときのポイントは何ですか?

・適応火災を確認してください。
・認証機関の表示が付されていることを確認してください。
・住宅用消火器と表示されているか確認してください。

●Q.使用や保管などの注意はありますか?

・購入後、取扱説明書をご確認してください。
・消火器は初期消火の器具です。消火範囲に限りがあります。
・避難経路を確保しながら消火してください。
・押入れ等、いざという時に取り出しにくい場所への設置は避けてください。
・腐食しやすい場所、湿気の多い場所、潮風や雨風にさらされる場所に設置しないでください。

注意事項

一般の住宅については法令による消火器設置の義務や法定点検の義務はありませんが、定期的に取扱説明書に沿った点検等を実施してください。
また、専門業者を装った悪徳業者が訪問販売で消火器を強引に売りつけたり(リース契約など)、法外な点検料や引取料を請求されるといった事例が報告されていますのでご注意ください。